岸和田だんじり祭りの歴史は?
さかのぼること江戸時代である、約260年前からはじまったとされる、五穀豊穣を祈願するお祭りで、巨大な地車・だんじりを、大勢の引き手が勇壮で壮観です。
また、泉南地区・阪南地区でも秋になると同じように「だんじり」を用いたお祭りが開かれ、各所で賑わいをみせます。
見どころはどこ?
メインとなる地車・だんじりは、総欅造りであり、よく見るとひとつひとつ精巧な手彫りが施されており、見る者を楽しませてくれる造りになっています。
二階建ての家屋と同じくらいの高さとなり、前方には100メートルほどの2本の綱がつけられ、約500人で引き回し、町中を駆け抜けます。
心踊る「そうりゃ」の掛け声
「そうりゃ」という掛け声をきいて心が沸き踊りださない地元住民はいないとか。
地車の後方には「てこ」があり、ここで舵取り・カーブの操作をします。
この、後方に取り付けられた舵「てこ」を操作するのは熟練の腕が必要であり、重要なポジションとなります。
また、屋根の上で飛び跳ねるのもお祭りの華ですが、実はてこの操作・掛け声を出すキーマンともなっています。
特にカーブでの操作の際、「せーの、ちょい!」という掛け声は思わず真似してしまいたくなるもの。
実際に祭の時期が近づくと、地元の子どもたちは手作りと見られる台車に紐をとりつけ、数人で走り回り、「そうりゃ」の掛け声や、「せーの、ちょい!」という声とともに方向転換したり、という微笑ましい光景をみれます。
また、このカーブの見せ場を「やり回し」と呼び、特に南海本線岸和田駅付近・駅下がりの商店街を北上した先にある「カンカン場(大阪臨海線・岸和田港交差点)」にて行われる激しいカーブのやり回しは見事で、府道29号線を走るカーブを見るための観客は非常に多く、毎年専用座席会場が設けられるほど。
大迫力のやり回しに多くの観客が感嘆の声をもらします。
動画で見るよりも、あなた自身で体験してみて
また、このお祭りの激しさは、映像で見るよりも現場で見た方がよく分かると思いますが、びっくりするくらいの速度で急カーブを切ります。
クラッシュは勲章!
そのため、角にある家の壁が破損したり、屋根が少し欠けたりといった事故もしばしばあります。
(近年は対策を施しており、大分その事故も減りました)
しかし、これが地元住民の間では「勲章」と言って誇る方もいらっしゃいます。
特に、商店・飲食店であれば、「そこの2階から迫力ある風景が見られる!」とのことで、人気が出るのだとか。